2011年12月26日月曜日

"恋はいつも未知なもの"


いよいよ年末ですね。
大掃除などで皆さんお忙しい日々をお送りでしょうか。

私は大掃除の一貫として、本の整理をしています。
本の整理をしていると好きな本をついつい読み返してしまい、作業はなかなか前へ進みません…。

私の作業の手を止めた1冊は、全部で8巻刊行されている"村上龍自選小説集"の3巻目

この本には"寓話としての短編"という副題が付けられていて、短編作品4冊分の85短編が収録されています。
私は村上龍氏の作品を多く読んでいて、その中でも彼が短編に綴る言葉は美しいと感じます。

この小説集に収録されている"恋はいつも未知なもの"は、不思議なJazz Barについてを描いた短編作品で、題名のそれぞれにJazzの曲名が付けられています。
私が一番好きなのは、この一編、"わたしを月に飛ばして FLY ME TO THE MOON".
主人公にはこの曲中に出てくる"in other words"という部分を、"in other world"だと思い違いしていた過去があります。
この1単語を変える前と後の、日本語訳詞が素敵な短編です。
読み返したのは久しぶりで、以前より深く楽しめるようになったのは、多少は大人になっているからなのでしょうか。

この本には、著者である村上龍氏のサインがあるため、データ化はせずに長い時間アナログのまま私の手元に残るでしょう。



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